『薬屋のひとりごと』日向夏&『終わりのセラフ 一瀬グレン、16歳の破滅』浅見ようのタッグでおくる極上のファンタジー×ミステリ!!
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著者:浅見よう・日向夏・しんいし智歩/講談社
こんな人におすすめ
・ミステリー作品が好きな人
・イラストが綺麗な作品が好きな人
・『薬屋のひとりごと」が好きな人
あらすじ
お金が大好きなだけのただの少女・クロエは、金貨六百枚に釣られ「聖女候補殺人事件の捜査」という超無理難題を引き受けてしまう……! しかも、聖女候補の中には神秘の力『祝福(ギフト)』を持つ者も存在する。クロエには勿論そんな力はない。だが、賭博で磨いた洞察力と記憶力を武器に聖女候補たちと渡り合い、事件の真相を追い求める!
引用元 講談社HP
登場キャラクター
クロエ
主人公。ミュトス王国辺境の教会で神官見習いをしている。お金が大好きで夜な夜な酒場に行って荒稼ぎをして「豪運の聖女」と呼ばれている。「祝福(ギフト)」持ちとエラルドに思われるが、幼少期からの訓練により記憶力や観察力、洞察力が優れている。報酬の金貨に目が眩みエラルドの無理難題な依頼を受けてしまう。
エラルド=ビルツ
ビルツ伯爵家の人間で聖騎士。見た目がいい。クロエの能力を買い「聖女候補として大教会に潜入し、二年前の殺人事件の神子候補のチーロを殺害した犯人を見つけてほしい」と依頼する。
イネス
ビルツ伯爵家の小間使い。淑女教育など主人公クロエの身の回りのお世話をしてくれる。小動物が大好き。
モニク(神子候補者)
15歳。神子候補者の一人。二年前の選抜試験の候補者でもある。クロエと同じく神官見習い。5歳の時に祝福を持っていると両親が言い教会が引き取る。
サロメ(神子候補者)
子爵令嬢の21歳。神子候補者の一人。二年前の選抜試験の候補者でもある。商家の娘で両親は平民だが13歳の時に子爵家の養女に入る。
ゾエ(神子候補者)
伯爵令嬢の17歳。神子候補者の一人。二年前の選抜試験の候補者でもある。
ヴィオレット(神子候補者)
侯爵令嬢の20歳。神子候補者の一人。二年前の選抜試験の候補者でもある。聖女候補の中で一番地位が高い。
チーロ
二年前の選抜試験の候補者。エラルドがクロエに依頼した二年前の神子選抜試験にて殺害された事件の被害者。
重要用語
- 祝福(ギフト)
魔法とは違った特別な力。ミュトス王国では神から与えられた超常的な力を持つ者が時折生まれる。 - 神子(みこ)
十年に一度、神子(みこ)選抜試験を行い、特殊な『祝福(ギフト)』を持った者から国の代表として二人選ばれる。毎回選ばれるのは美女が多く、神秘的な力を使うことから『聖女』と呼ばれている。選抜試験は王都の大教会にて行われる。 - ミュトス王国
かつて魔女として追い立てられた者たちが行き着いた地。クロエのいた辺境の教会は「幸運の魔女」が占いで当てた鉱山の町近くにある。有名な逸話として他国との賭けに勝って無血で土地を取り戻した話などがある。 - 魔道具
魔法が込められた道具。祝福が込められた道具も魔道具と言う。
2巻の注目ポイント
お茶会のお誘い
侯爵令嬢のヴィオレットからお茶会に誘われます。神子に選ばれるには神子同士の相性も審査対象になるため選抜試験中にお茶会でお互いに親睦を深めるのだが、実際は誰が自分と相性がよく、どう有能である相手を見極めるか腹の探り合いの場である。
エラルドの祖母も祝福(ギフト)持ちで神子候補だった
エラルドの祖母も祝福(ギフト)を持っていたが神子には選ばれず、より強い祝福を持つ者と祝福を持たない者の二人が神子に選ばれた。理由は同時に祝福を持つ者同士だと弊害の方が大きいとのこと。
祝福(ギフト)は人間の五感にプラスしてもう一つの感覚に近いものらしく、強い感覚のため他の五感が鈍くなってしまうことがある。
そのためエラルドの祖母は年がら年中こけていたり、塩入クッキーでエラルドをもてなしていた。
『選ばれる聖女は祝福(ギフト)を持つ本命と本命と同じ立場でサポートする補佐。
つまりバディ制。』
カード占い
お茶会の場でクロエの得意なカード占いをすることに。ヴィオレットの提案によりサロメを占うことになる。出たカードは「隠者」の逆位置。ヴィオレットが「孤独や秘密」を意味するとカードの意味を説明するとサロメの表情に変化が……。
二年前の事件の殺害現場と犯人
お茶会がお開きになりクロエとエラルドは聖獣の森の裏庭に行くことにする。そこで城壁にアロースリットを呼ばれる穴を発見。アロースリットとは城壁の隙間から矢を射るための穴のこと。
『ここからならクロスボウで撃つことは可能ですよね?』
そこは教会の奥地で一番北側。最初の神子たちが話し合ったと言われている石の円形のテーブルと椅子が置いてあり、アロースリットの隙間から直線になっていることからチーロの殺害現場と推理する。
北側の城壁の外は聖騎士の宿舎と訓練場がある。
クロエとエラルドの推理
・犯人は城壁外部にいた人間と遺体を運んだ人間の二人以上いることになる。
・直接チーロを殺害した犯人は聖騎士の誰かの可能性が高い。
・城壁外で訓練中の聖騎士が多くいる中で関係ない人間が城壁に近づくのは不可能。
休憩を装って城壁に近づき、チーロが定位置についたところでアロースリットからクロスボウの矢を
放ち殺害したのでは?
合同マナーレッスン
ある日、神子候補者全員でマナーレッスンを行うことに。結果、優秀者はヴィオレットとゾエ、及第点はサロメ、クロエとモニクはもう少しがんばりましょうとなった。ヴィオレットはクロエとモニクに優しく声を掛けるが、サロメには厳しい言葉を言い放つ。(二年前もこんな感じの雰囲気らしい…..)
ヴィオレットが部屋を出ると今まで寡黙だったゾエがクロエたちに砕けた雰囲気で話しかけてくる。
ゾエの提案でお昼に行くことにするが、サロメは参加せず去ってしまい三人で食べることにする。
食事中にゾエは「モニクさまが聖女として一番ふさわしい」と言い、クロエはそれを本心から思っていると表情や仕草から察する……。
伯爵令嬢ゾエ
ゾエは食事が終わるとクロエとモニクを自分の部屋に招待する。そこで流行のドレスや小物のイラストが描かれたスケッチブックのようなものを二人に見せる。そして、神子候補者たちにこんな髪型にしたい、こんな風に着飾りたいとコーディネートについて語りだす。モニク曰く「女の子を綺麗にするのが得意」とのこと。最初は神秘的なイメージだったが、ヴィオレットたちの前だと猫をかぶっている様子。
子爵令嬢サロメ
サロメは類いまれな美貌と異性をひきつけてやまない魅力こそが祝福(ギフト)と言われている。14歳で社交界デビューした舞踏会で彼女を取り合い男たちの乱闘で17人の重軽傷がでたらしく、クロエから「国を傾けそうな美女」と思われている。
クロエは感情表現が控えめで無気力に見えるが、基本的にはしっかりしていることから聖女としての素質は十分あると分析する。
「神子(みこ)」と「聖女」
作中では度々「神子(みこ)」と「聖女(せいじょ)」と呼び方が二通り出てくるが同じものを指しており、考え方の指針が異なる。
・聖女派=革新派:神子を偶像化して他国にもアピールしたい派
・神子派=穏健派:神子を偶像化してはいけない派
魔道具の回数
エラルドより渡されていた相手からの祝福(ギフト)を防げる魔道具が反応していた。つまり、神子候補者の中でクロエが祝福(ギフト)持ちか試そうとした者がいる……。
養護院への訪問
クロエはサロメと一緒に養護院へ訪問することになる。クロエは自分のいた養護院のことを思い出しつつ、子供たちのお世話をしている中で一人の少年に声をかける。話を聞くとその少年は頭がよく、彼には才能があると感じたクロエは養護院にもっと勉強できる環境を与えてほしいとお願いをします。
養護院の院長に相談をしてもらえることになり、落ち着いたところでサロメの取り巻きの聖騎士が声をかけてきて……。
感想&レビュー評価
2巻目は二年前の事件についての推理や他の神子候補にも焦点があたり出してきた感じですね。
あと、なんとなく伏線になるのではという描写もあり、2巻はちょっと不穏な終わり方をしているので3巻目も楽しみです!
個人的にはイネスやゾエの表情豊かな一面が可愛くて好きです!
各電子書籍サイトでもレビュー評価の高く注目の作品です。
サイト名 | レビュー評価 |
Kindle | 4.8(5点満点) |
コミックシーモア | 4.4(5点満点) |
ebookjapan | 4.5(5点満点) |
1巻目、3巻目の感想&レビューはこちらです。
*記事内容は投稿当時のものになります。
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